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雪解け〜春先の庭仕事

キバナセツブンソウ 2022.3.29
キバナセツブンソウ 2022.3.29

2021~22は稀に見る大雪。除排雪も良くなく、自然には雪がなくなりません。

例年通りの作業とはいきませんでした。

 

通常は2月中旬には温かい日が来て、雪が重くしまってくるので、枝折れが心配な部分の雪を減らしたりの作業をし、3月に入ると自然に雪が少なくなります。

 

今年はいつになっても雪の量が多すぎて、また積雪を減らしたくとも捨てる場所もなく、枝折れの心配をずっと抱えつつもなかなか雪の量をコントロールできませんでしたが、やっと掘り出した球根花壇。雪を除けて4日、セツブンソウが春一番に咲いてくれました。

春に向けての作業(庭木・果樹)

気温が緩んできて、積もった雪が重くなってくる頃、雪ではなく雨の予報が混じる頃。樹木の周囲にある雪の量を減らします。

お庭の状態や、雪囲い・雪の量にもよりますが、春先に重さを増す雪に対して「量を減らす」「枝先に負荷がかからないようにする」作業をしてやるだけで、植物の健康にかなり違いが出ます。

雪が溶けかけて凍りつく前に外すことで芽や葉に対しても負担が減りますし、負荷で撓んだ状態から戻してやるにも、自然に雪が溶けた状態だと雪に埋もれていた状態より乾燥してしまうので、枝などがおれやすくなります。

周辺の雪減らし作業はちょっと大変ですが、とても大切です。


雪解けをすすめる

太陽の当たる表面積を増やす(小さな塊にする)ことや、土やくんたんなどを蒔いて熱の吸収量を増やす。作戦も有効ですが、「放射を利用する」ことが一番大きい熱源になってくれている気がします。

建物付近や構造物、「木」などでも良いのですが、物の近くから雪はよく溶けます。

その意味でも、庭木や果樹の周辺の雪を減らしておくことで、その後周辺の融雪が早くなります。

太陽で温まった物体が、熱を放出してより多く雪を溶かす。というイメージです。


寒さと乾燥から守る

重くなってしまう春先の雪は困りものではあるのですが、枝の折れる心配のいらない宿根草などにとっては、雪は温かいお布団です。雪解けの早い年などはつい、冬囲いのむしろなども早くから外したくなりますが、タイミングを間違うと低温と乾燥で枯れてしまったり痛んでしまったりします。タイムなどは雪のしたから出てきた時には緑だった葉が、早すぎる雪解け後に茶色くなってしまうことはよくあります。(その後大抵は新芽が出てきますが)雪解けの遅い年は枯れずに緑のまま美しい春の景色を見せてくれます。

つい、早く消えてくれれば良いと思いがちな春先の雪ですが、植物にとっては必要なものであったりもするのです。

枯葉の布団

枯葉や、枯れて繊維状になった葉を突き破って、芽が伸びています。

見苦しいので、つい外したくなりますが、雪解けから1週間くらいはそのままにしておきます。

雪の布団が外れた後、外気に慣れるまでのお布団代わりです。

気候が落ち着いていたり、温かい日が続くならすぐに外しても良いのですが、

私は4月上旬中は放っておきます。どちらにしろ他の雪解けが進んでどこかかしら見苦しい場所があるので、寒害を受ける方が気になります。

どうしても綺麗にしなければならない庭などでは、寒い日や風の強い日、夜間は筵をかけるなどすれば良いでしょう。

野焼き!?

4月の中頃になると落ち葉の布団を集めて、畑に軽く穴をほってその中でバーナーで炙ります(風のない日・水ホース用意)焚き火にしてしまうと色々危険な上に法律違反になるので、炙る程度にしてください。

バーナーは毛虫を退治するのに活躍するので、必須アイテムです。

まだ湿っていたりもするので全部は燃えません。それでも熱で消毒されるので、畑に埋め込むのには必要な作業です。

野菜苗の植え付け時期ごろには、土の一部になっています。

4月末〜5月上旬くらいになると第一弾の雑草が元気になっているので、掘り返しつつ、土の状態をみます。

石灰や腐植(堆肥や黒土など)を調整して、5月末に野菜苗を植え付けるよう準備をします。

宿根草の花壇はどうしても土自体がなくなってゆくので、適当に堆肥等を足していきます。

ちょっとみぐるしい
ちょっとみぐるしい
焚き火は危険なのでバーナーで炙る程度
焚き火は危険なのでバーナーで炙る程度
裂けた薔薇の応急手当て
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