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ハイアロクラスタイトの上を歩く

hyaloclastite

 

水中へと噴出した溶岩が破砕・凝結を繰り返して形成された状態を言います。

日本海側の海岸線でよく目にすることができます。

一見かなり脆く崩れやすそうに見えますが、堆積層とは違って、溶けたガラス質で固まっているのでしっかり凝固しています。

大抵、海からそそり立つ断崖絶壁なのでなかなか間近で観察することができないのですが、積丹泊村の千畳敷岩では、直にその様子を観察することができます。

 


火山灰の中に埋まっているように見える小さな玄武岩

、持ち上げて見ようとするとしっかりくっついていて外れません。、凸凹に石を配置した舗装のようです。

ぐらぐらした足元の様に見えるため、脳の描くイメージとの認識の差で歩きにくく感じますが、慣れると歩きやすいです。

 

硬く結合しているため、何らかの原因で大きな隙間ができると、塊ごと崩落します。これが旧古平トンネルの事故の原因ですが、岩盤としては硬く、荒波に耐え海岸線を構成しているため、海岸線に道をつけるには、この岩石の性質を理解しうまく利用していくことになります。


節理状に固まった溶岩

 

水中に噴出した溶岩や火山灰は水で旧に冷却されることで

粉砕・破砕されますが続く噴火や自身のまだ高い温度で再融解→凝固して

できるのがハイアロクラスタイトです。

 

ほぼ一面がハイアロクラスタイトとですが、この節理の他にも大きめの噴石や枕状溶岩もみることができます。

 

残る痕跡を見ながら、当時の海底や周囲の地形を思い浮かべたり、何回かの噴火があったのかと想像していくのも楽しいです。


大きな噴石を支えるハイアロクラスタイト

(もちろんしっかり固まっている)

 

波で侵食されたのか、

どうしてこんな形で残ったのかはいまいち不明だが、いくつか同様の

きのこ岩が散逸する

 

もう少し細い結合で噴石を支えるものもある

(下の写真)

 

石はしっかりくっついているのでぐらぐらしない
石はしっかりくっついているのでぐらぐらしない
枕状溶岩
枕状溶岩

私の知る限りですが、普段は近くへ寄ってみることのできない(危険エリアであったり、近づく術がなかったり)上、出来上がったのは海中。

 

色々な意味でなかなかみることのできないものを見ることができる。

 

積丹というと美しい青い海とウニですが、ついでに岩にも目を向けてみてください。島武意海岸も貫入岩でできています。

美しい風景の影に地質学アリです。